債権回収の訪問は本当?実態と絶対NGな行動を解説

「訪問なんて嘘でしょ?」その油断が危険です

自宅訪問予告通知」といった手紙が届くと、「まさか本当に家まで来るわけない」「ドラマや映画の話だろう」と、どこかで軽く考えてしまっていませんか?

長年連絡がなかった借金について、突然このような通知が届けば、不安に思う反面、「ただの脅し文句だ」と自分に言い聞かせたくなるお気持ちは、痛いほどよく分かります。

しかし、その油断が、あなたの未来を大きく左右する可能性があります。

実際に、当事務所にご相談に来られる方の中にも、「どうせ来ないだろうと高を括っていたら、本当に訪問員が来てしまい、パニックになって不用意な発言をしてしまった」という方が後を絶ちません

その結果、本来であれば場合によっては、時効完成後であっても一定の行為によって消滅時効の援用が難しくなることがあり、結果的に支払い義務が生じる可能性があるのです。

この記事では、債権回収の訪問が「本当に起こる」という実態と、万が一の際にあなたの権利を守るための対処法を、専門家の視点から具体的にお伝えします。

誰が来る?具体的な業者名と委託先の調査会社

実際に訪問に来るのは、債権回収会社の社員とは限りません。多くの場合、訪問業務を専門に行う「調査会社」や「弁護士法人」に委託されています

これは、債権回収会社が自社で全国の訪問員を抱えるよりも、各地の調査会社などに委託する方が効率的だからです。そのため、聞き慣れない会社名の担当者が訪問に来ることも珍しくありません。

調査会社に訪問を委託するケース

債権者が、債務者(お金を借りた側)の現況調査や話し合いの窓口として、専門の調査会社に業務を委託するケースです。これらの会社は、債権者に代わってご自宅を訪問します。

  • 株式会社日本インヴェスティゲーション:債権者より委託を受けて訪問調査を行うケースがある
  • ネットコミュニケーションズ株式会社:こちらも債権者からの委託で現地調査を行う場合があります。

これらの調査会社は、あくまで「調査」を目的としていますが、その過程での会話が後述する「債務承認」につながる危険性があるため、注意が必要です。

弁護士法人が直接訪問、または委託するケース

弁護士法人が債権者から依頼を受け、その代理人として訪問を行うケースもあります。弁護士の名前で通知が来ると、それだけで「裁判になるのでは」と強いプレッシャーを感じるかもしれません。

  • トラスト弁護士法人:弁護士法人が代理人として訪問に関与するケースがあるなどと一般化して表現する。

「弁護士」と聞くと身構えてしまいますが、これからお伝えする「やってはいけないこと」と「正しい対処法」を知っていれば、過度に恐れる必要はありません。

債権者から調査会社や弁護士法人を通じて自宅訪問が行われる流れを示した図解

訪問時に絶対やってはいけないこと【時効が使えなくなる】

もし、業者が訪問してきた際に、最も避けなければならないのが「債務の承認」です。一般に、裁判例や民法の解釈により一定の発言・支払いが債務の承認と評価されうるため、時効の進行に影響を及ぼす可能性があります。(具体的事例については弁護士・司法書士等の専門家に相談の上、個別判断が必要です。)

多くの方が、つい真面目に対応しようとして、うっかり「債務の承認」にあたる言動をしてしまいます。具体的には、以下のような行動は絶対に避けてください

  • 「支払います」と約束する:たとえ口頭でも、支払い意思を示すと債務承認とみなされます。
  • 「少しだけなら払えます」と一部を支払う:少額でも一度支払ってしまうと、債務全体を認めたことになります。
  • 「分割払いにしてください」と交渉する:支払い方法の交渉も、債務の存在を認めていることの証拠となります。
  • 「支払いを少し待ってください」と猶予を求める:支払いを待ってもらうお願いも、支払い義務を認めた上での発言と判断されます。
  • 書類にサインする:提示された書類(和解書、確認書など)には、絶対にサインしないでください。

突然の訪問で動揺してしまうのは当然ですが、相手はこうした反応を引き出すプロです。相手のペースに乗せられず、冷静に対応することが何よりも重要です。詳しくは「時効完成後の債務の承認に注意」の記事でも解説していますので、併せてご覧ください。

もし訪問されたら?正しい対処法と「逃げ方」

「訪問」と聞くと、ドアを乱暴に叩かれたり、大声で名前を呼ばれたり…といった怖いイメージがあるかもしれません。しかし、実際の訪問は皆さんが想像するような乱暴な取り立ては行われません。訪問員は思いのほか穏やかであることが多いようです。

しかし、そこで相手の話に乗っかてしまうと危険です。

では、実際に訪問されたらどうすればよいのでしょうか。パニックにならず、冷静に対応するための「正しい逃げ方」をお伝えします

インターホンが鳴り、ドアを開けてしまった場合の会話を想定してみましょう。


業者:「〇〇(債権者名)から依頼を受けました、△△(業者名)の者ですが、□□さん(ご自身の名前)でしょうか?」

あなた:「何の件でしょうか?」

業者:「〇〇からのご返済の件で、お話をお伺いに参りました。」

ここからが重要です。相手の質問には一切答えず、以下のいずれかの言葉を冷静に伝えてください。

【正しい対処法のセリフ例】

  • 「そういった話は、専門家(司法書士)に相談していますので、お答えできません。」
  • 「司法書士の先生に『一切話すな』と言われていますので、お帰りください。」
  • 「お話することはありません。お帰りください。」

ポイントは、「借金の存在を認めも否定もせず、ただ専門家に任せている事実だけを告げる」ことです。相手は法律に則って行動しているため、「専門家が介入している」と分かれば、それ以上強引な追及はしにくくなります。

何を言われても、これらの言葉を繰り返すだけで構いません。そして、速やかにドアを閉めましょう。

訪問の不安を今すぐなくす唯一の方法

訪問の正しい対処法を知っても、「いつ来るか分からない」という不安を抱えながら生活するのは、精神的に非常につらいものです。

その不安を根本から、そして即座に解消する唯一の方法が、司法書士などの専門家に時効の援用手続きを依頼することです。

事務所にご依頼いただいた場合、私たちは直ちに債権者に対して「受任通知」を送付します。受任通知の送付により、貸金業者に対しては取立て、訪問を禁止させる効果があるのです。

当事務所は、これまで多数の借金問題に関するご相談をお受けしてきました。「家族に知られたくない」「費用が心配」といった、皆様が抱える不安に寄り添うことを第一に考えています。

  • 原則として相談は無料です!
  • 着手金は不要です!費用の分割払いも可能です!(分割回数・期間・条件はご相談ください)
  • 全国どこからでもご相談・ご依頼いただけます

「訪問されるかもしれない」「家族にばれたらどうしよう」という恐怖から解放され、穏やかな日常を取り戻すための一歩を、どうか踏み出してください

まずは、ご自身の状況が時効の対象となる可能性があるか、お気軽にご確認ください。【無料】時効の可能性があるか今すぐ診断する

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